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Psychexp UPDATE アドバンストIATの追加

  • JESMA
  • 3月27日
  • 読了時間: 4分

Psychexp(サイクエクスプ)の機能アップデートをご紹介します。

アドバンストIAT(潜在連合テスト)の実験種目が追加され、IATの手続きについて、さらに柔軟なカスタマイズが可能になりました。

 

アドバンストIATで,さらに多様に,そして自由なデザインを。

これまでPsychexpが提供していたIATの実験種目(=ベーシックIAT,単一カテゴリIAT)は,シンプルなテンプレートであったことから,① 初学者でも容易に扱うことができる,② 簡易スコアを参加者に呈示できる,というメリットがありました。ただし,それと引き換えに,編集可能な範囲に制約があり,自由に変更できない部分がありました。


今回のPsychexpアップデートによって新登場した アドバンストIAT(潜在連合テスト)では,従来の制約が大幅に減り,柔軟なカスタマイズが可能になりました。

アドバンストIATは,Psychexp / Psychexp for Education のすべてのプランでご使用いただけます。具体的な作成・設定手順の詳細は, Psychexpチュートリアル をご覧ください。


では,アドバンストIATの機能とその特長を知るために,従来のベーシックIAT/単一カテゴリIAT(SC-IAT) と比較してみましょう。


表1.機能比較表

【従来】

ベーシックIAT/単一カテゴリIAT

【新規】

アドバンストIAT

各カテゴリに含まれる刺激の数や,各ブロックで表示される刺激の数について制約がありました。

刺激の数はカテゴリごとに異なっていてもかまいません。また,ブロックごとに,各カテゴリから選択される刺激の数と,それらの反復呈示数を設定できます。

ベーシックIATは総カテゴリ数=4,単一カテゴリIATは総カテゴリ数=3と固定されていました。

カテゴリの追加や削除を行うことで,総カテゴリ数を自由に変更できます(ただし3以上が必要です)。

実験手順のフローにおいて,各ブロックにおいて使用するカテゴリーの数や,それらの組み合わせは固定されていました。

実験手順のフローにおいて,各ブロックにおいて使用するカテゴリーの数や,それらの組み合わせを変更できます。

ブロックの数や順番は固定されており,変更できませんでした。

ブロックの追加や削除ができます。各ブロック内のカテゴリの組み合わせを変えることで,実質的にカテゴリの順序を変更することができます。

課題開始の前に,各カテゴリの名称とそれらに含まれる刺激の一覧のページが必ず表示されるようになっていました。

各カテゴリの名称と含まれる刺激の一覧のページを表示しないように設定できます。

各刺激に対する参加者の反応へのフィードバック(FB)として,誤反応には必ず赤い✖が表示されました。

誤反応FB(赤い✖),正反応FB(緑の〇)のそれぞれをオン/オフに設定できます(ブロックごと)。

教示文の一部は定型文として固定されており,編集できませんでした。

手続き中に表示されるすべての教示文を編集できます。日本語・英語以外の言語表示も可能です。

主要なブロックの平均反応時間や簡易Dスコアを自動計算して,実験手続きの最後に参加者へのフィードバックとして表示すること,データセットに記録することが可能でした。適切にDスコアを算出するためのSPSSシンタックスも提供しています。

ブロックの構成を自由に変更できるため,一律的なアルゴリズムによるDスコア計算は不可能です。実験手続きの最後の画面でフィードバックを参加者に表示することや,Dスコア算出のためのSPSSシンタックス提供はできませんので,ご了承ください。個別のご相談もお受けできません。

刺激のタイムアウトは設定できません。正反応が入力されるまで,刺激は呈示されつづけます。

刺激のタイムアウトの値を設定できます。設定した場合,刺激の呈示開始から指定した時間が過ぎると自動的に刺激は消え,次の試行に進みます。

上記のようにカスタマイズ可能な幅が大きくひろがり,多様で自由なデザインのIAT実験を実施することが可能になりました。


サンプルとして,アドバンストIATのプロジェクトとして作成した実験を体験できます。

この体験版では,「炭酸飲料」に対する潜在的態度を測定する単一カテゴリIAT(SC-IAT)の手続きに実際に取り組むことができます。

※ Karpinski & Steinman (2006) が報告しているオリジナルの実験手続きとほぼ同様の手順を再現しています。(ただし,使用した刺激の画像・単語は同一ではありません。)Psychexpで従来提供してきた単一カテゴリIATと比べると,以下の点で,オリジナルの実験手続きにより忠実に従っています。

①刺激のタイムアウト(1500ms)を設定,②正反応にフィードバック(緑の〇)を表示,③誤反応のあとに押直しが不要,④課題の開始前にカテゴリ名と刺激リストを呈示しない


URLをクリック/QRコードを読み込んで,ぜひ,お試しください。



 

ひきつづき、みなさまのリクエストに応えて、より便利で使いやすいソフトウェアとしてPsychexpが成長するよう、鋭意、開発を続けてまいります。

Psychexpに関するご質問やご要望がございましたら、ぜひユーザー・フォーラムにてお知らせください。

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